【プロフィール】
■川島 素晴(作曲/指揮)
作曲家として、1992年秋吉台国際作曲賞、96年ダルムシュタット・クラーニヒシュタイン音楽賞、97年芥川作曲賞、17年一柳慧コンテンポラリー賞等を受賞。アンサンブル東風での指揮活動等、様々な演奏活動も行う。指揮者としてはこれまでに、東京フィルハーモニー交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団等と共演。ガウデアムス国際音楽週間、サントリーホール・サマーフェスティバル等、様々な音楽祭やイベントに出演してきた。いずみシンフォニエッタ大阪プログラムアドバイザー等、現代音楽の企画・解説にも数多く携わり、「題名のない音楽会」等の番組に解説者として多数登壇。日本作曲家協議会副会長。国立音楽大学、同大学院准教授。
■工藤 あかね(ソプラノ)
東京藝術大学卒業。サントリー芸術財団「サマーフェスティバ ル」「Tokyo experimental festival」「Tête à Tête The Opera Festival(ロンドン)」「ダ・ヴ ィンチ音楽祭 in 川口」「草津夏期国際音楽祭」などに古楽からオペラ、現代に至るレパートリーで出演。新作初演も数多く手がける。本年は「MFJ音楽祭」(ニューヨーク)に招かれ講演を行い、演奏会にも出演した。シェーンベルク/シュタイン編「月に憑かれたピエロ」の世界初録音がレコード芸術にて特選盤。第1回一柳慧コンテンポラリー賞。ヒロイン役を歌ったレロイ作曲のオペラ「THE 鍵 KEY」が佐治敬三賞。
■中川雅寛(ダンス)
宮城県仙台市出身。日本舞踊家/中川流家元。
歌舞伎俳優であり人間国宝の坂東玉三郎丈の私塾に最年少で合格し、8歳で上京。日本舞踊を中心に舞台全般を
学ぶ。日本舞踊を坂東玉三郎丈・藤間勘そめ師に師事。東日本大震災後に故郷を想い帰郷し様々な舞台に出演。
「奥羽綿津見盆踊実行委員会」の代表を勤め、防災を文化として地域に根付かせる活動にも力を入れている。
■在原 泉(アルト)
岩手県出身。弘前大学教育学部音楽科を経て、岩手大学院修士課程修了。
声楽を渡邊一夫、小森輝彦、佐々木正利各氏に師事。日本声楽コンクール、大仙市大曲新人コンクール、東京国際声楽コンクールにおいて上位入賞を果たす。
山響創立40周年記念飯森範親指揮、歌劇「さまよえるオランダ人(演奏会形式)」マリーでデビュー、脇役ながら存在感の強い乳母役を歌い上げ、新聞雑誌等で高い評価を得た。以降、「ヘンゼルとグレーテル」ヘンゼル・魔女、「カルメン(ハイライト)」カルメン、「魔笛」侍女、「こうもり」オルロフスキーと幅広い役柄を演じ、表現力に富んだ声で聴衆を魅了している。また、オペラだけにとどまらず、ヴィヴァルディ「グローリア」、モーツアルト「レクイエム」、バッハのカンタータなどの宗教曲やベートーヴェン「第九」のソリストとしても、数々の著名な指揮者、東京交響楽団、群馬交響楽団、山形交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団など多くのオーケストラとの共演で活躍している。
■松平 敬(バリトン)
東京芸術大学卒業、同大学院修了。現代声楽曲のスペシャリストとして、湯浅譲二、松平頼暁、高橋悠治、西村朗、川島素晴など150曲以上の作品を初演、クセナキス、シュトックハウゼンなど、演奏至難な作品の日本初演も行う。これまでサントリーホール・サマーフェスティバル、新国立劇場、コンポージアム(東京オペラシティ財団)、東京・春・音楽祭などに出演。CD録音においても、一人の声の多重録音を駆使した『MONO=POLI』(平成22年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞)など3枚のアルバムを発表。チューバの橋本晋哉氏とのユニット「低音デュオ」名義でも2枚のCDをリリース。2019年には著書『シュトックハウゼンのすべて』(アルテス・パブリッシング)を出版。第32、34回ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞。
■真鍋尚之(笙)
神奈川県立弥栄東高校音楽コース卒業。
洗足学園大学(専攻/作曲・声楽)および東京芸術大学邦楽科雅楽専攻卒業。
作曲では1990年第14回神奈川県合唱曲作曲コンクールにて『愛恋する悪の華』佳作。1994年第18回同コンクールにて『みどり色の蛇』最高位入賞。1998年第1回国立劇場作曲コンクールにて笙独奏曲『呼吸II』を自作自演し優秀賞(第1位)受賞。
演奏では1999年国際芸術連盟第4回JILA音楽コンクール第2位。
2004年現代邦楽研究所10周年記念事業「東京・邦楽コンクール」第1位。
2000年より笙の可能性を追求した「真鍋尚之笙リサイタル」シリーズを開始(第1回:紀尾井ホール、第2回:「笙と箏の試み」横浜みなとみらい小ホール、第3・4回:「独奏への試み」「作品個展」浜離宮朝日ホール、第5・6・7回:「独奏」「協演」「対峙」東京オペラシティ リサイタルホール)、特に第3回は読売新聞「回顧2003クラシック・4氏が選んだベスト5」に選ばれる。笙の独奏曲の他、箏・十七絃、ヴァイオリン、コントラバス、打楽器などとの共演で作品を発表し「独奏楽器としての笙」の可能性を飛躍的に高めた。
また雅楽の演奏家として小野雅楽会および十二音会において笙・楽箏・楽琵琶・右舞の演奏し雅楽普及のために尽力している。
2000〜08年日本音楽集団のメンバー。CDは2001年に『呼吸〜真鍋尚之笙リサイタル』をコジマ録音よりリリース。
2011年5月〜2012年5月まで文化庁文化交流使としてドイツを中心に12ヵ国30以上の都市で作曲家とともに笙の新しい可能性を追求した作品を作るための共同作業を行った。ソロを中心に50回以上の演奏会を開いてきた。
帰国後も定期的にソロをはじめアンサンブル、また雅楽の古典をヨーロッパに紹介する企画をオーガナイズしている。
■アンサンブル東風
松下 功(1951-2018)を中心にベルリンで1983年に結成されたパフォーマンス・グループ『東風(こち)アンサンブル 音響ー絵画 ベルリン』にちなんで、1999年、松下を代表に若手作曲家および演奏家によって新たに結成された室内管弦楽団。
古典から現代まで幅広いレパートリーを持ち、日本を含むアジアの現代音楽の紹介に積極的に取り組んできた。
これまでに国内の定期演奏会、『きままに音楽会』『ながの音楽祭』『アジア音楽週間in横浜』などで公演を行った他、韓国、台湾、タイ、ミャンマー、オランダなどの海外の音楽祭にも出演。
2005年、板橋区安養院の『安養院多宝塔祝慶祝典』で第九を演奏。
2009年、2010年、奈良薬師寺玄奘三蔵院でオペラ《遣唐使〜阿倍仲麻呂》(松下功作曲)を演奏し、反響を呼ぶ。
2014年、『アジア音楽祭2014』にてベストパフォーマンス賞受賞。
松下の急逝により、2019年、追悼演奏会『余韻嫋嫋』」で《飛天遊》や近年の松下の代表作を演奏。
2020年、松下律子が代表に就任し、聴衆と一体になった音楽作りを目指し、活動を展開している。